左官とは
建築工事において、壁塗りやタイル貼り、レンガ積み、床仕上げなどを専門的とする職人のことを左官といいます。
主に、鏝(コテ)という道具を使って、土や漆喰、珪藻土などを塗って壁を仕上げることや、砂とセメントを混ぜたモルタルを塗って床や壁を仕上げる作業に従事します。
建築工事のなかでも仕上げに関わる部分を担当することが多くなるため、丁寧で根気強く、集中力を持って取り組むことが求められます。
「左官」の歴史は古く、律令体制下における機関のひとつに宮殿の造営や修理を行う木工寮という役所があり、そこで土木に関する作業を行う職人に対し階級のひとつである属(さかん)を与えることで、宮中への出入りが許可されたことが語源となったという説があります。
「左官」は古代から日本建築との関わりは深く、切り離すことができない職種のひとつで、その伝統と技術は脈々と受け継がれています。